最低賃金について Part4 ~最低賃金の影響~

最低賃金について Part4 ~最低賃金の影響~

最低賃金の影響って、どんなところに出るの?

ここまでPart1~Part3まで最低賃金について書いてきました、考え方の基礎、従業員目線で考える事、経営者目線で考える事、これらの視点を総合して、最低賃金は、どんなところに影響が出るのかにちて考えていきたいのがこの記事となります。
これまでの3つの記事を読んで頂いた方なら、かなり広範囲で影響がでるのかは把握できているかと思いますが、それをとりあえずまとめてみようというのが、この記事となります。
最低賃金が上がれば、
1.所得金額が上がる(当然の事)
2.会社(事業主)の負担が上がる
3.税金が上がる(国の税収増、それに伴う所得減)
4.物価が上がる(人件費上昇により原価が上がる為)
ざっくりしたところだとこんな感じですよね。
これらの影響について、もう少し掘り下げてみようというのがこの記事となります。

1.所得金額が上がる影響

直接的な影響として一番わかりやすいのがコレですね。だからこそ、最低賃金を上げる事について政治利用して政治家が議席を取りにいく訳ですが笑
そりゃ自分の収入が増えるなら万々歳ですよね。ですが、その他の影響を全く話をしていないという点が一番解せない事ですよね。詐欺師なんかがよく使う手法です。そういった情報不足を補って正確な判断をして欲しいですね。
所得金額が上がる影響として、ざっくり箇条書きにしましょう。
1.残業代等についても基礎となる時給が上がる為、総額が上がる
2.税金関係が増える(所得税、健康保険料、社会保険料、雇用保険等、所得に関連付けされる税金)
3.社会全体の平均年収が上がる
4.社会全体の平均年収が上がる為、公務員の年収も上がる(←コレ重要)
ざっと考えただけでもこれ位は出てきます。
世の中(日本国内)の全体で所得が上がる為、あっちこっちで負担も上がりますね。

2.会社(事業主)の負担が上がる影響

会社(事業主)としては、人件費だけでなく、社会保険料負担や雇用保険、税金等様々な負担増となります。人件費だけ上げれば良いという訳ではありません。
その他諸々の経費が上がると、その分をどのようにして賄うのでしょうか?
もちろん販売物・サービスに転嫁するしかありませんよね。お金が降ったり湧いたりしてくる訳じゃないですからね。
という事で最低賃金上昇分によって、自社の販売物・サービスに上昇分の転嫁(その時点での上昇瓶だけでなく、その後の上昇分を予算として計算した上で転嫁しますからね)
と、ここで『最低賃金』だから、現在の設定がそれより高いなら問題無いでしょって思う方がいるかも知れませんが、他社が上げるタイミングで据え置きだった場合、会社にもよりますが、自社からの人材流出を防ぐ為にもちろん上げる会社もありますよね?というより、当然の如く上げます。上げなければ、他社との競争や自社の社会的地位(賃金的な優位性)を維持する事ができません。よって、業界等にもよると思いますが、上げざるを得ないのです。
という事で、世の中の様々な物品・サービスの値段が上がります。
所得が増えて生活が楽になると思っている方には残念な話ですが、多分、生活が苦しくなる可能性の方が高いでしょう。その辺は、次の項目でお話しますね。

3.税金が上がる

さて、一番怖いのがこれですよね。
所得税は、元からわかっているものですので心の準備ができるものだと思いますが、その他の税金やそれに類するものですよね。
健康保険に関するもの、住民税に関するもの、何よりも一番根っこに来る一番生活を苦しくするものは、消費税ですよね。物価やサービスの値段が上がるのですから、当然消費税の税率が上がらなくても金額としては上がります。少し極端にした方がわかりやすいと思いますが、100円の物が1,000円になれば、消費税は10円→100円となります。生活費として毎月80,000円かかっていたものが、90,000円になれば、消費税は8,000円→9,000円となります。生活費だけでなく娯楽費や交際費も含めれば、毎月の金額は100,000円を余裕で超えるでしょう。毎日かかるもの毎月かかるものにかかる税金が増える訳です。そして、その上がった分で物価上昇に伴う歳費上昇を賄えるかと言えば、税金は、それぞれに用途が決まっている為、なんだかんだと理由を付けて上げてくるのが、今の政府です。
つまり、最低賃金を上げる事で世の中の物価が上がり、それに伴って上がる税金に『加えて』税率を上げる項目があるという訳です。
そうそう、生活保護費や年金に関する歳費も増えますね。農家に対する補償の金額等も増えますね。増える事だらけです。
よって、上がった分の賃金によって生活が楽になる訳では無く、税収を増やすだけであって、国民の生活が楽になる訳では無いのです。

4.物価が上がる

ここまででお話してきた通り、最低賃金が上がる事で会社(事業主)の負担が多岐に渡って上昇する為、物の値段やサービスの値段が上がる事はご理解頂けたかと思います。加えて前項でお話した通り税金が上がります。会社は極力値上げをしないように努力されるかと思いますが、物理的にできないものはできません。よって、最低賃金が上がれば上がる程、その経費や税金を賄う為に物価が上がるという仕組みです。
その物価上昇によって、最低賃金向上の恩恵を使って賄える範囲かどうかですよね。
どこかの政党や政治家?が最低賃金1,500円とか言っていますが、実現すれば、物価は1.5倍を超える金額になるでしょうね。毎月の支出が何倍になるか考えるだけでも恐ろしい世の中です。
無計画な物価上昇は、本当に怖いですね。

まとめ

まあ、こんな感じで影響が出ますので、所得が増えてハッピーだけじゃなく、出ていくものもかなりの金額が増えますので、最低賃金が上がる事は、諸手を挙げて喜べるって事ではないですよね。
会社や事業体、業界等にもよって、人件費率も異なりますので、どかんと価格が向上せざるを得ない物やサービスもあると思います。
最低賃金は、ある程度定める必要があるのは否定しませんが、度を超えて企業運営に干渉するのは、頑張って運営している事業体にとっては運営の是非を問われる程に苦しむ事になるかと思います。
企業の内部留保や最低賃金による過剰なまでの企業運営への過干渉は、現存の企業に対しての冒涜と首絞めになる事を理解して欲しいものです。
票が欲しくていたずらにその辺を触ろうとする政党や政治家には、早期に辞職して欲しいと思っている。

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